
WEBマーケティングの市場ってこれからも伸びるの?
WEBマーケティングは一大トレンドになっています。
転職をしたい、WEBマーケの副業をしたいという方は、今後、WEBマーケティングの市場がどう伸びていくのかはとても重要な観点ですよね。
結論から言えば、WEBマーケティングの市場も、人材需要も、ともに伸びていきます。
多くの方がそういった結論を言いながらも、あまり根拠のない情報が多かったので、今回は、データや専門的な情報をもとに市場の変化を調べてみました。
WEBマーケティングが注目される背景





WEBマーケティングが注目されてるって本当?



そうだね、理由は3つあるかな
- 90%を超えるスマートフォン比率
- 広告市場でWEB広告が一位に
- ECの市場規模の持続的な成長
一つずつ簡単にご紹介します。
その①:消費者はスマホで買う


NTTドコモは、携帯・スマートフォンの利用率のうち、スマートフォン比率が9割を超えたと発表。
スマホと通信環境さえあれば、いつでもどこでもネットにアクセスができ、ネットがビジネスの主戦場となりました。
その②:WEB広告の規模が拡大


さらに、電通の調査では、2019年に初めてテレビ広告を抜いて、インターネット広告が広告媒体として一位になったという報告がされています。
WEBのマーケティングに注力している企業が増えているのが明らかです。
その③:消費者はECサイトで買う


もう一つ、オムニチャネル、EC市場規模が年々右肩上がりで推移していることも、野村総合研究所の調査で分かります。
僕自身も、ネットでお買い物する機会ってここ数年で本当に増えたなあ、という印象。
以上の3つは、WEBマーケティングが注目される背景としては、とてもインパクトの強い動向です。
WEBマーケティングの将来性を5つの軸で考える


前置きがやや長くなりましたが、ここからが本題。
WEBマーケティングの将来性について、結論も含めてですが、以下の5つの切り口でみていきます。
調査内容 | 結論 |
---|---|
市場は拡大するか? | 拡大する |
人材需要は高まるか? | 高まる |
平均給与の上昇するか? | ケースバイケース |
ニーズが高まる領域はなに? | データ分析が注目 |
働き方の変化はあるか? | リモート中心が加速 |
それでは、一つずつ詳しくみていきましょう。
その①:市場は拡大するか:YES
インターネット広告の市場が伸びる限り、市場は拡大していきます。
ネット広告の市場は右肩成長


まず、ネット広告の市場は、ずっと右肩上がりで、今後の予測値も成長し続けています。
これはWEBマーケティングの市場が伸びていること、ほとんど同じ意味にもとらえられます。
運用型の広告が伸び続ける


中でも、電通の調査によると運用型の広告比率がどんどん伸びていて、なんと80%以上が運用型の広告です。
運用型広告と言えば、リスティング(検索連動)やSNS広告など、WEBマーケターの手腕が問われる領域です。
SNSマーケティングが伸び続ける


また、ソーシャルメディアの伸び率もみてみます。
サイバーバズの調査によると、ソーシャルメディアマーケティング市場予測も大幅に伸びていて、2025年には2020年の倍にも及ぶ1兆1,171億円の市場になることが予測されています。
これだけをみても、SNSを使ったマーケティングが今後もかなり伸びていくことが分かります。
その②:人材需要は上がるか:YES
WEBマーケティングの市場が伸びていくので、人材需要はそれと同様に伸びていきます。
AIやシステムに代替されるか?
結論から言えば、AIにとって変わられる部分はあります。
すでにAI化もかなり進んでいて、GoogleやSNSの広告プラットフォームをみても、誰でも簡単に広告で効果が出せるように最適化が測れるようになっています。
またシロフネのような広告配信の簡略化サービスやSEOの自動解析ツールも増えてきています。



それでも人材需要は伸びるの?
はい、3つの理由から、AIが発展してもWEBマーケターの需要は成長し続けると予想しています。
- IT人材の不足
- AIを活用する人材の必要性
- 外国人に代替されにくい
IT人材の不足は2030年に79万人になる


こちらはかなり有名な調査ですが、経済産業省の調査で、2030年のIT人材が79万人になるという予測がされています。
WEBマーケターもこのIT人材に入ってきます。
AIが発展していても、IT人材が今後増え続けても、それでもIT人材が不足すると予想されているのが現状です。
AIを活用するのはWEBマーケター人材
またAIの波がどれだけ強くなってきても、AIをうまく活用できなければ、結局は宝の持ち腐れに終わってしまいます。
むしろAIをうまく扱えるWEBマーケターの存在が必ず必要だと、幻冬社のメディアには書かれています。
ウェブマーケティングに精通した人間が、AIの機能を活用していかないと、完全にAI任せにしても上手くいかないとなると、やはりウェブマーケティングに精通した人間、つまりウェブマーケターの存在は必ず必要だと言えます。
出典:幻冬社GOLD ONLINE ネット広告は増えても…ウェブマーケターは増えない根本理由
WEBマーケターは外国人に代替されにくい
また興味深いのが、WEBマーケターが外国人に代替されにくいという点です。
ウェブマーケターは、市場的には非常に人材不足でニーズが高い割にプレイヤーが少ないため、非常に狙い目の職種と言えます。そしてエンジニアとの大きな違いとして、ウェブマーケティングをアジア圏の人たちに取って代わられてしまう懸念がありません。
出典:幻冬社GOLD ONLINE ネット広告は増えても…ウェブマーケターは増えない根本理由
万国共通のプログラミング言語と違って、マーケティングは消費者の心理を扱う必要があります。
日本人の感情をもっとも理解しやすい日本人だからこそ成果を上げられると言うのは、一つの事実かもしれません。
その③:平均給与は上がるか:ケースバイケース
WEBマーケターをしていて、給与は上がり続けるかというと、半分YESで半分NOが正しいと思っています。
正確にいうと、会社員という働き方をしていると、若いうちは上がりやすいけれど、だんだんとその上がり幅が低くなるということです。
WEBマーケティングの年収相場


WEBマーケターの年収は30代がもっとも上がりやすいと感じています。
だから多くのWEBマーケティングの担当者が40代以降は独立したり、フリーランスになるケースが多いんですよね。
30代でたくさん稼いで、経験も積んで、30代半ばくらいからフリーランスの準備をする人が僕の周りでもかなり多くいます。
フリーランスで年収1,000万円は普通
一方で、WEBマーケターのフリーランスで、年収1,000万円はそれほど高いハードルではありません。
その理由はいくつかあります。
- 個人で企業案件を受けられる
- 社員を雇う必要がない
- 継続的な案件が多い
- 業界的な報酬ルールが相場化している
- 一人で複数案件を受けやすい
簡単にいうと、単価の高い案件を一人で複数持てて、しかも継続的に報酬がもらえるという仕組みが業界的にできあがってしまっているということです。
みらいワークスの調査によると、マーケティングのプロ人材を採用したい企業のうち、マーケティング人材もかなり注目されています。(一部DX人材にも当てはまりそうです。)


転職しなければ給与は上がらない
会社員の場合は、マネージメントになる場合は別ですが、年齢とともに給与の上がり幅は下降します。
そもそも日本人の賃金は過去30年でほとんど上がっていません。


1990年に比べて、2020年にはアメリカの実質賃金は48%、イギリスは44%、フランスは31%も上がっているのに、日本の賃金は4%しか上がっていないという現状です。
DIAMOND ONLINE 「日本で賃金が上がらない」本当の理由、GAFAがなくても給料は上がる?
そこで給与を上げるためには、やはり転職をして、規模が大きい企業や伸びている業界にいくなどより報酬の高いところで働くことが重要になるはずです。
その④:ニーズが高まるスキル:データ分析
ビックデータと言われるような大量のデータが取得できるようになった今、データを扱える人が圧倒的に不足しています。
5Gがもたらすトラフィックの急激な増加


総務省の調査によると、データのトラフィック量(通信量)は、2020年の約3倍にものぼると予想されています。
それだけデータからわかることが増えてきているということでもあります。
WEBマーケティングはデータドリブンへ
この数字だけをみても、WEBマーケティングの業界全体がデータドリブン、つまりデータをもとにした業務がスタンダードになることが分かります。
これからはますますユーザーの行動が複雑化するにあたって、成果を扱うために、データが扱えることは必須になるかもしれません。
WEBマーケターに役立つ3つのプログラミング言語
WEBマーケターに求められるスキルとしては、大きく以下の3つです。
- Python
- R
- SQL
これらの言語が多少なりとも扱えることで、フリーランスや副業でもかなり高額な案件が獲得できるようになります。
その⑤:働き方に変化はあるか:YES
将来性とはやや異なりますが、リモートで働く人がこれからも増えていきます。
リモートワークなしに企業は採用できない


サーキュレーションの調査によると、フリーランスでもっとも満足度が高い理由として、収入よりも自分の時間が自由になることを挙げる人が多くい ます。
多くの企業が、人材不足の上に、さらに社員のフリーランス化に対策をする必要があります。
そんなわけで、優秀な人を採用をするにはやはり在宅やリモートワークなどの環境を整えなければ、採用ができなくなるわけです。
特にWEBマーケティングの仕事は場所を選ばずに働くことができるので、よりその傾向は顕著になると考えています。
仕事が増える人の特徴
仕事が増える人の特徴は、横幅の広い人です。
一つのことを95点とれるよりも、60点の業務を5つ、6つあるような人の方が有利。
その理由は、トレンドの変化が激しく、一つのことに固執していても、すぐに古くなってしまい、対応できなくなってしまうからです。
例えば、広告運用が95点の人よりも、広告運用は60点だけど、WEBサイトのディレクションや、SEO集客まで60点レベルで分かる人の方が圧倒的に重宝されるます。
仕事がなくなる人の特徴
対してWEBマーケターで仕事がなくなる人は、一つのことだけを追い求める人です。
一つの業務、一つの商材だけをマスターしている人は、いざ、そのスキルやサービスが廃れたときに終わってしまうわけです。
そうならないためにも、これからはどんどん転職して人材価値を高めようとする動きがより強くなってくると考えています。
未経験からのWEBマーケティング
WEBマーケティングについて、より詳しく学びたい人には、森岡毅さんの『USJを劇的に変えた、たった一つの考え方』がおすすめです。


これはWEBに特化した本ではなく、マーケティング全般についての本なのですが、どうしてもおすすめしたい一冊なので選びました。
著書の森岡さんは、USJのハリポッターのアトラクションを大成功させた日本のトップマーケターです。
マーケターでない人が読んでもわかる本を、ビジネスで成功したい全ての人に向けてわかりやすく書きます。
『USJを劇的に変えた、たった一つの考え方』 著:森岡毅 「プロローグ」より
と冒頭に書いている通り、プロの現場の視点を取り入れつつ非常に分かりやすく書かれています。
なにより、マーケティングだけでなく、どんなビジネスにも、どんなキャリアにも幅広く活かせる知識が詰め込まれているので一読の価値ありです。
本格的に学ぶなら、WEBマーケティングスクールがおすすめ
もしも転職まで考えて、本格的に学びたいのなら、今はたくさんのWEBマーケティングスクールがあるので、非常に効率的にWEBマーケティングのスキルを身につけることができます。
スクールに通うことで、ほぼ即戦力に近いかたちで卒業できるため、内定をもられる企業の数も質も格段に上げることができます。
- 実践的な知識、スキルが短期間で手に入る
- 求人紹介や、転職サポートをしてもらえる
- 企業からの内定率が大幅に上がる
- 受講料がかかる
- 卒業までに2〜3ヶ月程度かかる
- 学習時間を捻出する必要がある
おすすめのWEBマーケティングスクールを紹介した記事のリンクを以下に貼っておきます。


まとめ
今回はWEBマーケターの将来性として、5つの軸をもとにお伝えをしました。
調査内容 | 結論 |
---|---|
市場 | 拡大する |
人材需要 | 高まる |
給与の上昇 | ケースバイケース |
ニーズが高まる領域 | データ分析 |
働き方の変化 | リモート中心 |
いろいろなデータをもとにWEBマーケターの今後を見てきましたが、やはりWEBマーケターの需要は今後も伸びる、ということが僕自身、確信できました。
これから、人材需要の伸びる領域でキャリアを積んでいきたいという方には間違いなくおすすめできる職種の一つです。
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